空気が鼻や口から肺に発するまでの通路を開く
片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先(おとがい部)に当て、これを持ち上げ、気道を確保する。
気道を確保した状態で自分の顔を傷病者の胸部側に向ける。 頬を傷病者の口、鼻に近づけ、呼吸の音を確認するとともに、自分の頬に傷病者の吐く息を感じ取る。(見て、聞いて、感じる) 傷病者の胸腹部を注視し、胸や腹部の上下の動きを見る。
10秒以内で調べる。
傷病者の口に耳を近づけて、次の微候「循環のサイン」の有無を調べる。 ○呼吸をしているか?(目で胸の動きを見る、呼吸音を聞く) ○咳をしているか? ○体になんらかの動きがみられるか?
循環のサインは、10秒以内に調べる。
循環のサインがない場合には、直ちに心臓マッサージを開始する。 心臓マッサージの手を届く位置の見つけ方。 ○胸部の一番したの肋骨を人差し指と中指の2本指で触れる。 ○そのまま2本の指を肋骨の縁にそって胸の真ん中まで、すべるように移動させる。 ○真ん中のヤマ形のところで親指をとめ、それに並べるように、もう一方の手の付け根をおく。この置かれた手の付け根の位置が圧迫部位となる。
他方の手をその手の上に重ねる。 (両手の指を交互に組んでもよい) 肘をまっすぐに伸ばして体重をかけ、胸が3.5cm〜5cm圧迫する。
○小児の場合 片方の手の付け根で 、胸骨の下半分の部位を胸の厚さの約1/3くぼむまで圧迫する。床面が固く平らな所で行う。もし、ベッドやソファに倒れているときは、循環のサインがないのを確かめた後に床面に移す。
○乳児、新生児の場合 片手の2本指(中指、薬指)で、左右の乳首を結ぶ線より指(横)1本分下の部位を、胸の厚さの約1/3くぼむまで圧迫する。
15回の心臓マッサージと、2回の人工呼吸のサイクル(15:2)を繰り返す。
人工呼吸は1回の吹き込み時間に2秒かけて、5秒に1回の速さで行う。
最初に、心臓マッサージ15回と人工呼吸2回のサイクルを4サイクル行った後に、循環のサインの有無を10秒以内に調べる。
その後は心臓マッサージ15回と人工呼吸2回のサイクルを繰り返し、2〜3分ごとに循環のサインの有無を10秒以内に調べる。